東北大内の共同研究

2015年9月15日、東北大学の伊藤大亮助教、清元秀泰教授らの研究チームは伊藤修准教授、上月正博教授らの研究チームと共同で、長期的な有酸素運動が糖尿病性腎症を改善することを科学的に証明し、なぜ改善されるのかそのメカニズムまで明らかにしたと発表。

今回の研究成果はオープンアクセスの科学・医学誌である「PLOS ONE」に掲載された。

糖尿病性腎症に対する有効性やメカニズムは謎

子供や若年者に多く、膵臓の細胞に何らかの異常が発生しインスリンが産生されなくなる1型糖尿病。日本の糖尿病患者の95%を占め、生活習慣が原因となる2型糖尿病。

2型糖尿病患者が運動をすることで高血糖を抑え、インスリンの感受性を改善することができるとされている。1型糖尿病患者でも運動によって自身のインスリン機能の回復は望めないが、運動で筋肉を動かすことによって外から補給するインスリンの働きを高めることは可能だ。

しかし、医療現場では運動療法よりも薬物療法が優先されるケースが多い。

これまでの研究では、運動療法によって膵臓の機能が改善されるメカニズムが一部明らかになっているが、合併症である糖尿病性腎症に対する有効性やメカニズムは謎に包まれたままであった。

効果が明らかに

今回の研究では、2型糖尿病モデルのラットにトレッドミルを用いた長期的運動を2カ月間させ、腎組織における一酸化窒素、酸化ストレスおよび糖化ストレスの変化を調査。

その結果、長期的有酸素運動によってアルブミン尿や多尿が抑制された。また、糸球体や血管の障がいが改善されており、酸化ストレスと糖化ストレスのマーカー軽減を確認。

今回の研究によって、長期的有酸素運動は酸化ストレスおよび糖化ストレスの軽減、一酸化窒素の増強を介して2型糖尿病の腎障害を改善することを明らかにした。

(画像はプレスリリースより)

▼外部リンク

東北大学 プレスリリース
https://www.tohoku.ac.jp

掲載日:2015/9/24