臨床検査技師(MT)が転職するときに、面接は避けて通ることができない難関ですが、面接で落ちてしまったり、苦手と感じたりする方は多いのではないでしょうか?

とくに面接が控えている方は「どのようなポイントが面接で見られているか分からない」「面接で使い回しができる表現を知りたい」という方もいるかもしれません。

今回は、そんなMTの方のために、面接で注目されるポイントや、面接でどのように返答できるか具体例について詳しくご紹介していきます。

1. 面接で見られるポイント

最初に、臨床検査技師(MT)の面接で見られるポイントをご紹介したいと思います。しっかりとポイントを押さえて対策を講じるようにしましょう。

 ①.基本マナーや心構え

面接で落ちてしまう人に多いのは、基本的なマナーや心構えができていないことです。どれほど優秀な経歴を持っていたとしても、マナーや心構えが悪いと落ちてしまう可能性があります。

 ②.転職理由や志望動機

転職理由や志望動機は面接で必ず質問されると思って間違いないでしょう。面接官は、同じ理由ですぐに退職してしまわないか、どれぐらい熱意をもって志望しているかを知りたいと思っています。

 ③.持っている資格やスキル

MTなど医療職はほとんどが資格職と言えますし、関連する資格がたくさんあることも特徴です。面接の際には希望する職種に関連した資格をアピールするのが受かるためには重要です。

2. 面接の具体例と解説

次に面接の具体的な例と解説をご紹介しましょう。ここでは病院からクリニックや、その他の施設に転職する場合、どのように志望動機を答えることができるかご紹介します。

 ①.病院に転職する場合

返答例:「現在の病院では心エコーの検査数は1日数件ほどしかありませんが、これからはもっと心エコーのスキルを磨きたいと考えています。御院では循環器の治療に力を入れていて、心臓血管系の手術件数も多いことから、心エコーの技術をいっそう磨いていきたいと考え、志望しました。」

解説:病院ではほかの職種ではなく、なぜその職種を応募したのかを説明できなければなりません。この例文のように、その検査を行いたい理由についてはっきり説明する必要があります。

 ②.クリニックに転職する場合

返答例:「現職の病院では循環器や脳神経外科などで働き、心エコーや心電図など生理機能検査をおもに担当してきました。御院は循環器に特化したクリニックですので、これまで培ってきた心エコーのスキルを活かしたいと思って志望しました。」

解説:クリニックでは検体検査よりも生理機能検査やエコーの経験が求められることが多いので、そのような経験を持っていることをアピールするようにしましょう。

 ③.検診センターに転職する場合

返答例:「現職の病院では病棟での採血や、外来の超音波検査や心電図の業務を行っています。進行している症例を見て、もう少し早期発見できていると思うこともありました。新たに予防医療にも携わることによって早期発見という角度からも御院に貢献していきたいと思います。」

解説:検診センターでもクリニック同様に生理機能検査が業務内容のメインとなるので、求められている経験やスキルを把握して、それをアピールすると良いでしょう。

 ④.臨床検査センターに転職する場合

返答例:「現職の病院ではおもに輸血検査や生化学検査などの検体検査を担当してきました。業務に取り組む際にはコツコツ丁寧に、また正確に取り組んでいくことにやりがいを感じました。現職では検体数が多くはないため、検体検査の経験をより深く専門的に追求できる御社を希望しました。」

解説:臨床検査センターでは毎日決められた工程をこなして、正確な検査結果を提出することが求められるので、面接では迅速さや正確性をアピールすると良いでしょう。

 ⑤.医療機器メーカーに転職する場合

返答例:「現在勤務している病院では、心電図や超音波検査の業務を担当してきました。医療機器を使用しての検査経験がありますので、捜査面や設定など機器の操作経験を活かして、できるだけ早く御社の戦力になれるよう努力します。」

解説:医療機器メーカーへの転職は病院とは業務内容が大きく異なるため、なぜ転職したいと思ったか、どのようにこれまで培った経験が活かせるかを述べるのがポイントになります。

 ⑥.治験施設支援機関に転職する場合

返答例:「病院ではおもに検体検査に従事してきましたので、検査値を読んできた経験などを活かせると考え、御社の仕事に興味を持ちました。病院内では医師や看護師など他職種との円滑なコミュニケーションも取ってきましたので、新薬開発のために医師と患者様の間に立つ際に経験を活かせると思います。」

解説:治験施設支援機関では治験で検査データを読んだり、医師や患者さん、製薬会社など多くの人の間で調整をしたりすることになるため、これまでの経験をいかに活かせるかアピールする必要があります。